コラム

シニアマーケティング事情や効果的なプロモーション手法をレポーティングしていきます

アクティブシニアとは?その特徴とマーケティングのポイントを解説

2024.07.16

少子高齢化が進むなか、シニア市場は急速に拡大しています。特に、健康で活動的なアクティブシニアは消費力が高く、マーケティングの重要なターゲットとして注目されています。本コラムでは、アクティブシニアの定義や行動・消費傾向、そして彼らに効果的なマーケティング戦略について解説します。

アクティブシニアの定義と市場背景

アクティブシニアとは

アクティブシニアの人口割合のグラフ

※1 高齢者人口:65歳以上 3,626万人(人口推計 令和4年3月1日概算値 総務省統計局)
※2 アクティブシニア人口:就業人口:65歳以上 912万人(令和3年(2021年)労働力調査基本集計長期時系列表 総務省統計局)
※3 ケアシニア人口:要介護等認定人口:65歳以上 677万人(令和4年(2022年)1月末日暫定値 介護保険事業状況報告 厚生労働省)
※4 ギャップシニア人口:883万人(高齢者人口からアクティブシニア、ケアシニアを減じた数)÷1000×433.6(有訴者率)=883万人
有訴者率:65歳以上 433.6千人対(男性:413.2/女性:450.3)(令和元年(2019)年 国民生活基礎調査 厚生労働省)
※5 ディフェンシブシニア人口: 2037万人-883万人(ギャップシニア人口)=1154万人 
出典:(株)日本SPセンター シニアマーケティング研究室Webサイト

シニアマーケティングにおいて、シニア層は「ケアシニア」「ギャップシニア」「ディフェンシブシニア」「アクティブシニア」の大きく4つに分けて考えられています。

ケアシニア:要介護認定を受けており、日常生活において家族やヘルパー、医療従事者の助けが必要。

ギャップシニア:人の助けを必要とするほどではないが自立した暮らしに不安。できることが減り生活が不活発。

ディフェンシブシニア:健康に問題はないが自信があるわけでもない。堅実な暮らしぶりの層。

このうちアクティブシニアは、健康で活動的なライフスタイルを送る人々を指します。彼らは、フィットネスや旅行、学習、おしゃれなどさまざまな活動に積極的に参加し、社会的にも活発です。

市場背景

日本は世界でも有数の高齢化社会であり、シニア層の人口は年々増加しています。令和5年度の総務省のデータによると、日本の総人口に占める65歳以上の割合は約29.1%となっています。この中でも、経済的に安定し、時間に余裕のあるアクティブシニアは、特に消費力が高い層として注目されています。少子高齢化の進行にともない、アクティブシニア市場はますます重要性を増しており、企業にとって見逃せないターゲットです。

アクティブシニアの属性と行動傾向

健康志向

ジムに通ったり、ウォーキングやヨガを楽しんだりと健康管理やフィットネス活動に意欲的です。健康上の問題がないため、外出傾向が強いシニアが多くなっています。

経済的安定

長年の勤労生活で蓄えた資産や年金収入により、経済的に安定しています。このため、旅行や趣味、教育などへの消費意欲が高く、自分自身や家族への投資に積極的です。

デジタルリテラシー

現代のアクティブシニアは、インターネットやスマートフォンを使いこなすデジタルリテラシーを持っています。SNSを通じて友人と交流したり、オンラインショッピングを楽しんだりすることが一般的であり、デジタルマーケティングのターゲットとしても有望です。

社会参加

アクティブシニアは、地域社会への関心が高く、ボランティア活動や地域イベントに積極的に参加します。これにより、社会的なネットワークが広がり、情報交換やコミュニケーションの場としても重要です。

買い物をするシニア夫婦のイラスト

アクティブシニアの消費傾向

旅行・レジャー

アクティブシニアは、旅行やレジャー活動に積極的です。国内外の旅行や日帰りツアーに参加することが多く、これに対する消費意欲が高いです。旅行先での体験や新しい文化に触れることを楽しみとしています。

学習・趣味

新しいスキルや知識を身につけることに熱心なアクティブシニアは、学習や趣味に多くの時間を費やします。カルチャースクールやオンライン講座に参加し、絵画や音楽、料理など様々な趣味を楽しむ人が多いです。

消費意欲の高さ

アクティブシニアは、自分自身や家族への投資意欲が高いです。高品質な商品やサービスに対して支出を惜しまず、特に健康、旅行、趣味に関連する消費が活発です。

アクティブシニア向けのマーケティング戦略

ターゲティングの重要性

アクティブシニア市場は、少子高齢化が進む中でますます重要性を増しています。彼らの健康志向、経済的安定、デジタルリテラシー、社会参加といった属性や行動傾向を理解し、適切なマーケティング戦略を展開することが求められます。そのためには、アクティブシニアの属性に基づく精密なターゲティングが不可欠です。データを活用し、彼らの関心や行動パターンに基づいたパーソナライズされたアプローチが効果的です。

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